コゾロフメモ

ここは俺のメモ帳だ!チラシの裏でなくここに書く!

映画やドラマを倍速で見ること

映画やドラマで倍速再生は絶対やらないけど、YouTubeポッドキャストでただ情報が知りたいだけの時は、倍速で再生することが多いなぁ。今若い人がエヴァンゲリオンを見たらエレベーターの綾波とアスカのシーンとか、カヲル君が初号機に握りつぶされるシーンなんかは余裕で早送りされるのでしょうか。

映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形」という本について、最近聴いた「荻上チキSession」「東京ポッド許可局」で取り上げられていたのでメモ。

荻上チキ・Session 特集「映画を早送りで観ますか?サブスク時代のコンテンツ消費がもたらす現状と課題」稲田豊史×武田砂鉄×南部広美
https://nhsw9.app.goo.gl/epAV

東京ポッド許可局 第476回「早送り論」
https://nhsw9.app.goo.gl/Mj73
スマホでないと再生できないんですが、めちゃ面白いんで時間あればぜひ。

サブスクで映画やドラマを早送りで見て、さっさとストーリーや結末を知りたい人が増えているという話です。「ファスト映画」動画の製作者が逮捕されるということも発生していますよね。

年代が若くなればなるほど倍速で見る人は増えているのだと言います。この本はまだ読めていないのですが(図書館で予約しているけど予約待ち人数がすごい)、番組を聴くと「これだから最近の若者は〜」「作品を味わわないと損でしょう…」なんて簡単に若者のせいにしたり、説教したりするような話では無いことが分かりました。

そもそも配信作品の数が膨大過ぎる。収入が少ないのでサブスクでできる限り大量の作品を消費して元を取りたい。仕事や学業で作品をゆっくり楽しむ時間が無い、しかし話題になっている作品を見ていないと友人たちの話についていけない…。

何度も同じ作品を見たり、ゆっくり考えたりということが出来なくなるので、難解な作品は嫌がられるようになる。SNS上では「意味が分からなかった」ということを発言しづらい。そのため「分からない=つまらない作品」という認識になってしまう。そこで説明過剰な作品が増えていく。脚本家にはもっと説明セリフを入れてくれというオーダーが来る。最終的に「誰も傷つけない〇〇」みたいな作品になってしまう。

東京ポッド許可局では、昔は作品の数が少なく、生活の中で無駄も許された牧歌的な時代だったのかもしれない、と話していました。今はスマホ片手に大量のコンテンツを消費する時代。見る人の環境に合わせた作品を作っていく必要が出てきたのだろうと。

コンテンツを味わうのではなく「消費」するということについてはすごく思うところがあります。最近メモブログを再開したのも、世の中に大量にある作品(映画でも本でもラジオでも)を「消費」することに若干疲れてしまったという面もありまして。私は毎週新しいコンテンツをチェックしてラジオでレコメンドしてくれる佐久間宣行さんに憧れていて、私もあの映画見なきゃ、このドラマ見なきゃ…なんて焦っていました。しかし、時間を縫って一生懸命消費してもあまり自分の頭に残らないし、ただ消費しただけだなと。

もう別に全部見る必要はないんじゃないだろうか。サブスクや焼き肉食べ放題で元を取る必要なんてないのだ。別にNetflixに毎月1,000円以上払ってたって、同じ作品を何度も見たっていいし。一つの作品を味わって、作品の中で感銘を受けたことを自分の人生に取り入れてみたり、昔の人のことを思い出してオセンチになってみたり、好きなシーンだけ何度も見てセリフ覚えてモノマネしたりとかさ…。誰かが愛を持って作ったコンテンツに、愛を持って接することができる大人になれたら嬉しいですね。

とはいえ今見てる「ペーパーハウス(ドラマ)」は早く消化して結末が知りたいんだけどね。めっちゃ面白いんだけど5シーズンもあると先が長いよ〜…