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【本】星野源「働く男」

星野源・働く男

星野源「働く男」

 

私は星野源超初心者です。
有名な曲は知っているけど、逃げ恥すら見ていないという。ラジオ好きなので「星野源オールナイトニッポン」は話題になった回だけ後追いで数回聴いたことはありましたが、毎週聴くほどではなかったですし…。
SAKEROCKというバンドの存在、さらに星野源がやっていたバンドであるということも知ったのは最近でした(大好きな佐久間宣行さんのラジオでSAKEROCKの曲が何回か流れたので、そこで知りました)。くも膜下出血で生死をさまよったということも勿論知らず。

という超絶ど素人なのですが、最近「星野さんのエッセイがいいらしい」という情報を得て気になったのでまずは「働く男」を読んでみることにしました。


エッセイ、星野源の役者・歌手・作家としての仕事や、自身の好きなものの紹介で、星野源ファンブックといった印象。正直、どれもほぼ観たこと・聴いたことがない作品ばかりなのだけど、当時の状況や作品に対してどんな思いで取り組んでいたのかなど、読んでいるだけで興味が湧いてきました。出演作品を観てみたくなりました。時間無いけど…

そして星野さんの好きなものがいっぱい紹介されている。ああ、人って自分の好きなものを好きだって全力で言っていいんだ、言うべきだよなと思いましたね。
特に「みんなが好きなものを堂々と好きって言おう」といった言葉が刺さりました。なんかみんなが既に好きなものとか、コアなファンが既にいるようなものって、新参者が好きって言いづらいじゃないですか。星野源さんなんてまさにそんな存在だし。でも私、星野源さんが好きになりましたよ。


具体的な内容としては、前半の殆どは雑誌連載していた映画エッセイ。星野さんのしょうもない日々のエピソードと共に映画の感想が語られます。全然観たことがない映画ばかりなのに退屈せず読めるし、映画が観たくなる。各エピソード4ページくらいなので隙間時間に読みやすかったです。

間に挟まれる星野源の好きなもの紹介。小堺一機さんと関根勤さんによる伝説のラジオ番組「コサキンDEワァオ!」のリスナーであるということは有名な話なので知っていましたが、私も超ヘビーリスナーだったのでかなりの親近感を持ちました。

ミニ小説はほっこり。後半はこれまでリリースしたシングルやアルバムの紹介、歌の歌詞にギターコードやコメントが手書きで入った解説。これもほぼ聴いたことがない歌ばかりなんですがポエムを読むようで意外と楽しめました。最近音楽聴いて無くてApple Musicも解約してたけど、久々に音楽を聴きたくなったなあ。


私はこれまで星野さんの役者活動に対して「歌手が役者もやっている」という認識でした(芸人が役者をやるようなイメージ)。しかし、元々は役者活動からスタートしており、音楽についてもバンドが最初で自分が歌を歌うという意欲は無かったということを知って驚きました。
そしてこれまで聴いたラジオでの少ない情報から結構な人格者で聖人みたいな人なのかと思っていましたが、AVのこととかしょうもない内面のことなどをおおっぴらに書いているし、とても人間味のある人だったんだな…と感じました。

この後「よみがえる変態」も読んでさらに色々と知ることになるのだけどその感想はまた今度書きたいと思います。

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